寒くなってきました。

患者さんの皆さんも師走の多忙が、増悪要因になっておられる方々が多くなってきたように思います。徐々に寒むさが増してきましたが、冬は”腎”の季節。腎の養生について考えていきたいと思います。

中医学では「春・夏・秋・冬」の特性を「生・長・収・蔵」と呼んだりします。”養生”は「生」を養う春の言葉とすると、冬は「養蔵」といえます。

西暦1713年に福岡藩(俗:黒田藩)の貝原益軒が記した「養生訓」を口語に訳した、西暦2000年発行の「口語 養生訓」第9章”薬の用い方”(53/腎を養うには)より引用します。

ーー

「腎を養うには」

 腎は水を主る。~”精”を受けて収める。~五臓の働きが盛んであれば腎も盛んである。
腎の臓一つにだけに精があるわけではない。
だから、腎を補おうとして、もっぱら腎の薬だけを飲んではいけない。

腎は~根本である。~働きが悪くなれば、一身の根本が衰える~。
ゆえに、養生の道は腎の働きをしっかりと保つことが大切になる。
~”精気”を惜しもうともしないで、
薬と食事で腎の働きを補おうとするのは、本末転倒である。効果はなかろう。

福岡城下:貝原益軒(83歳)

ーー

疲れている時にカンフル剤的な追加薬よりも、
多忙なればこそ、上手なスケジューリングが実は”養蔵”に効果的なのかもしれません。


【参考文献】
『口語 養生訓』
『現代語訳 黄帝内経素問』

【画像】
表紙:仕事終わりの看板。
文中:寒空の中、屋上より六甲山をみました。

コメントを残す