第二回 東洋医学講座

「疾患を中医学的に解し、活かすヨーギーやセラピストの為に」

数年前に”東洋医学講座”を開催したいと考えるようになりました。
理由はいくつかありますが、一つは昔の人達が未来に残そうとした思いを、次に引き継ぎたいという思い。おろそかになりがちな神話や伝記、伝承に目を向ける事で、歴史的な事実とその当時の方々の思いを再確認できると考えました。

中医学での鍼灸治療というのは、顕微鏡やX線を用いた写真撮影、磁力を用いたMRIなどがない時代に構築された治療法になります。医家たちが原因究明に試行錯誤した痕跡をしるうえでも、古代人の価値観に触れる意義は大きいと考えます。

玄奘三蔵が天竺より持ち帰った経典をインド人、中国人、日本人達の解読チームが挑み、日本へ伝来したように、この日本で中医学をもちいてインドのYogaを理解することは、復路を歩んでいるかのような親しみを感じます。

現代科学のない時代の人々の思いを理解する事は、Yogaや中医学の探求に極めて価値のある時間であると確信しております。


第一章 神話を侮る事なかれ

いまから18年前の六甲山系の悲惨な事故より端を発し、伝承や神話に吸い寄せられました。
どうしても神話というものは”とんでも話”になるのですが、その真意は?そして話を残そうと考えた人々の思いとは、どういったものであったのか?に着目しました。

「ヤマタノオロチ伝説」「ガンジス川降下伝説」「空海と高野山」の話へと繋ぎ、まつわる衣を脱ぎ捨て、本質を垣間見るよう努めました。

今回開催の冬は”腎”の季節になり、水にちなんだ話の流れとしました。第二章の症例を考察する部分においても”湿”・”水”への注意点を学びます。
”H2O”という必要不可欠な物質の、限度を超えることの異常事態がもたらす被害を嚙み締めます。

第二章 症例より学ぶ

前回の「第一回 東洋医学講座」の「第三章 Yogaで考える」の深掘りを希望された方が居られましたので、今回は丁寧に触れていきました。
ストレッチングは?心拍出は?四肢の多用は?呼吸の頻回は?陰気の貯蔵は?それぞれを「疎肝」「清心」「健脾」「宣肺」「補腎」という中医学ワードを用いてYogaメソッドの有用性を考えました。

次に症例を2つ用意し、現代医療の視点を理解して頂きます。その後に中医学での療治法を考えてみる事で、何に着目しているか?の違いを感じてもらおうと試みました。
現代医療においては、神経の走行など詳細が求められるのに対し、中医学においては身体全体の理解が重要視されます。その違いを知る事で、現代医療の価値、中医学の重要性、Yogaのさらなる探求に貢献できると考えました。

第三章 中医学基礎の手引き

「陰陽五行」と「陰陽」「五行」の違いは?
周辺には、手に取りやすい東洋医学の書籍がたくさんありますが、その基礎の基礎たる概念に着目します。中医学を取り入れる際に陥りやすい迷路で、迷わぬよう”そもそも”の部分に重点をおきました。中医学や經絡などを用いたYogaが様々ある中で、ご自身への浸透度をより深めて頂きたく思います。

「6歳の子供に説明できないなら、理解したとは言えない」という、アインシュタインの名言があります。物事の本質を理解し、シンプルに伝えることの重要性を示す言葉。
漢字だらけの難しそうな内容を出来るだけ嚙み砕いて、本質の把握に寄与できたらと思います。私自身の噛み砕くプロセスが、真の理解を生むとも考えています。


最後に

「Yogaって良いよね」という講座の第2弾でした。
今も昔も、人々の思いを大切に残そうと考えた”本質”に着目したつもりです。それは災害の可能性を残そうと考えた神話、業を求めて地を定めた空海、Yogaを引き継いだ伝道師、病の痕跡を記した古医書であったりするのかもしれません。

勿論、そこには一つ一つを精査していく必要があります。無下にせずに大事に扱う事で、現代より未来に生きる人々の、無事と健康に寄与できる財産が歴史の中に埋もれていると考えると、理解するだけでも生きている意味があるように思います。

Yogaと出会い、深淵なる物語に触れ、インド・中国・日本との繋がりの中で、人を信じることの素晴らしさを理解する事は”人々を導く皆さん”にとって、きっとお役にたてると確信しております。

ご参加くださった皆様、本当にありがとうございました。

最後になりましたが、開催場所としてご協力くださった
Kenさん:道場「Sattva-Yoga-Shala」に、心より感謝申し上げます。
ありがとうございました。

次回「第三回 東洋医学講座」(令和8年4月12日)を予定しております。


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